ボーカルレッスンを選ぶには、いくつかのポイントがあります。それらを順に列挙して以下に解説を試みますが、根本的には続けられること、が一番大切であると考えられます。もちろん経済的な要因もありますが、レッスンに通わなくてはならない、という意識ではなく、通わないではいられない、という状況を作り出すことが必要です。こうした状況にあれば、続けられないというネガティブな感情に支配されることは無くなるでしょう。また、ボーカルの属性は音楽であるという大前提も欠かす訳には生きません。そのため単なるストレスの解消ということであればもったいないですし、そもそもボーカルのレッスンである必要はないでしょう。それではレッスンを選ぶためにはどのようなポイントを押さえるべきなのかを、順に見ていきましょう。
ボーカルレッスンを選ぶポイントとは
最初のポイントは、やはり経済的な要素を整理する、ということになります。まず支払い可能な現実的なレッスン料金である、ということが必要です。そして無理なく通えるロケーションかどうか、という条件も無視する事はできません。レッスンの広告や口コミを見たら、最初にこれらの経済的要素をチェックします。ふたつ目のポイントは、目的に合致しているかどうかという判断です。ボーカルのレッスンを受けたいという以上は、じょうずに歌を歌えるようになりたい、という動機があるはずですが、どのような音楽を指向しているか、その指向する音楽と講師の音楽性とにズレはないか、ということをチェックすることも大切です。現実的なチェックポイントとしては、これだけで十分だと言えるでしょう。
通わずにはいられないボーカルレッスンとは
現実的なチェックポイントは既に確認済ですが、それ以上に大切な要素があります。それは、ボーカルとは音楽である、という基本的な出発点です。そして音楽である以上は、単に上手である、ということで完結する問題ではありません。レッスンを受ける、つまり教えを乞うという行為は、全人格的な行為です。したがって教える側には、教育者としての資質が求められています。つまりボーカリストとしては優れているけれど人間性は最低である、ということでは問題があるでしょう。ではこの点を整理するにはどのような判断が必要でしょうか。この段階ではポイントはふたつだけです。ひとつは、その講師がボーカリストという以上にミュージシャンとして同業者に評価されていること、そしてあなた自身がそのボーカリストのファンである、ということです。こうした条件を備えていれば、レッスンに通わなくてはいけない、ではなく通わずにはいられない、という条件が揃うことになります。